コンクリート金ゴテ仕上げの職人魂

コンクリート金ゴテ同時仕上げ

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建築家とつくる「木の家」
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コバヤシ建築スタッフ掛川市在住の太田慎吾のブログです
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数日前になるがリノベーション現場で玄関ポーチ土間のコンクリートの打設を行った。
今どきはタイルや石を貼る仕上げ方法が一般的だが、この場所はお茶葉を加工する工場の入り口にもなる。
過剰な装飾は不要だろうと「金ゴテ仕上げ」を採用した。生コンクリートを打設して自然に硬化する
タイミングを見計らって金ゴテで押さえて仕上げる工法だ。コテは「こする」というより「押さえる」
という表現をする。上から押さえて空気や水分を絞り出して圧密にするという意味も含まれる。また
乾燥過程の体積減少で生じるヒビをコテで押さえて平滑に均していく重要な役割もある。

この工法、一工程省けるので金はかからないがコテで押さえるタイミングが命で、左官職人個人の技術が
モノを言う。施工に要する時間短縮するという合理的な考え方が先行すると仕上がり感が悪い。

打設した日は運悪く冬の気候が戻ったような寒い日で生コンクリートの配合も気温が高いとき用に調整されて
いたのだろう、とにかく水引が悪い。金ゴテの仕上げができるまでに硬化が進まないのである。朝の10時から
打設を開始し、一通り生コンを入れ終えたのが昼前の11時。さて、待てど暮らせど水が引かない。
どんなに歯ぎしりをしようともコンクリートの表面に浮いた水が引かないと金ゴテで仕上げられないのである。

結局、最終的に仕上げ終わったのは夜の8時過ぎであった。
現場監督という立場もあるが職人さんに任せて自分だけ帰るわけにも行かぬ。
お互いの口から出る話題も底をつき、意味もなく「寒い寒い」といいながら何度も何度もコテをあてては諦めた。
作業が終わり、あとには妙な高揚感が残った。あれこれと他愛もない話を持ち出し、解散したのは9時過ぎである。

職種によって肝になる箇所というのがあって、左官業の場合、テカテカになるまで平滑に均すである。
そこに手練の職人魂がある。久しぶりに良いものを見せてもらった。

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